忘年会

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今年も会社の忘年会が行われる事になった。余り気も進まないしその費用は各自の天引きされた積立金で賄われるし、もっと有効に使われるべきだと思う。
止めようと言う意見も多くあったが、結局は社長の強引な一言で決定された。
どうせ社長や上司の威張った自慢話や説教で面白くも無く、理由を付けて早々と欠席を宣言する男達もいた。
結局とある料亭で忘年会は開かれたが、意外にも出席者は予定数よりも多く疑問に思えた。
それに結構知らない人が参加しているではないか。先輩に聞いても知らない顔だと言う。只古くからこの会社に務める小使いさんだけが、知っていた。
左から三番目の老人は昔先代社長と喧嘩して首を切られた人間だ、その横に座っている禿頭の男は社長のミスで責任を取らされた男だ。まだまだ曰く因縁の男達がいると。
よく見ると後列後ろの男には足が無い。これは不気味な忘年怪だ。早々に退席しなければ!
その他
公開:24/12/20 10:33

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