終わりは突然に

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旅行から帰ると、飼っていた金魚がみんな死んでいました。原因は水槽のコンセントが抜けていたのに気付かず出かけてしまったせいでした。
水面に浮く金魚を見て、この世界もこんな風に急に終わりになるのではと不安になりました。
僕は毎日当たり前のように学校に行って、夜はご飯を食べてお風呂に入って眠ります。
でも、神様のミスや気まぐれで突然明日が来なくなってしまったらと思うとすごく怖くなりました。

作文を読み終えると、教室がしーんとなった。

「はい。田中君ありがとう。夏休み感想文、哲学的な話で先生驚きました」

先生は少し困った様子だ。

「なんか暗くてキモいよね」

周りからヒソヒソと陰口が聞こえる。
僕は恥ずかしくなって下を向く。
瞬間、耳鳴りがしてうるさい蝉の声がしんと鳴きやんだ。

「では次。ん?……あぁ、ごめん。津山君」

「はい。僕の夏休みの、おもいでは、とうきょうに、でかけ




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SF
公開:24/12/14 11:04
更新:24/12/14 11:06

筆音絵夢

筆音 絵夢(ぺんね えむ)です。
よろしくお願いします。

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