欠片から咲く
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その瞬間はスローモーション。
私のお気に入りだった透明なガラスの花瓶が、ガチャンと割れて床に弾ける姿。
散らばった愛しさの破片を集めて、ありがとうと別れを告げたのは数日前のことだった。
眩しい……。
いつものように白いレースのカーテンを擦りぬけて遊びに来る朝日とはまた違う、別の煌めきに目を覚ます。
もそりと羽毛布団をのけて、まだ6割くらいしか開いていない目で部屋をぼんやり見渡すと、先日花瓶の破片が散らばったあたりからクリスタルの蠟燭が育っていて、柔らかだけど眩しく透明な光をゆらゆらと咲かせていた。
「ありがとう」
もうすっかりぱちりと開いた私の目の中に、透明な光の花束が咲く。
そうだ、今日は私の誕生日だ…!
私のお気に入りだった透明なガラスの花瓶が、ガチャンと割れて床に弾ける姿。
散らばった愛しさの破片を集めて、ありがとうと別れを告げたのは数日前のことだった。
眩しい……。
いつものように白いレースのカーテンを擦りぬけて遊びに来る朝日とはまた違う、別の煌めきに目を覚ます。
もそりと羽毛布団をのけて、まだ6割くらいしか開いていない目で部屋をぼんやり見渡すと、先日花瓶の破片が散らばったあたりからクリスタルの蠟燭が育っていて、柔らかだけど眩しく透明な光をゆらゆらと咲かせていた。
「ありがとう」
もうすっかりぱちりと開いた私の目の中に、透明な光の花束が咲く。
そうだ、今日は私の誕生日だ…!
ファンタジー
公開:24/12/06 00:00
更新:25/12/13 11:21
更新:25/12/13 11:21
旅人なのでいたりいなかったりします
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ネモフィラの旅人