機種変更

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「お待たせしました。本日は機種変更のご希望でよろしいでしょうか?」
店員が私にそう声をかける。

「はい。最近ちょっと動きが悪くて、これを機に新しくしようかと家族とも話してまして」
私の隣に座る男性も静かにうなずく。

店員は彼をちらりと見て微笑む。
「現在ご使用の機種は、アンドロイドでよろしかったでしょうか?」

「はい、そうです。アップデートも考えたんですけど、最新の機種にしたいなぁと」

「でしたら、こちらはいかがでしょう?」
店員から差し出されたチラシには、目を引く新モデルの写真が載っている。

話はスムーズに進み、機種変更の契約が完了した。
しばらくして、店の奥から店員と一緒に女性が歩いてきた。

女性は満面の笑みを浮かべ私を見つめている。
店員は、私の隣の男性の肩にそっと手を置いた。

「では、こちらの男性型アンドロイドは弊社の方で引き取って処分させていただきますね」
SF
公開:24/11/30 10:26
SF

初川 鳳一

作品を読んでいただきありがとうございます!

最近色々な小説を読んでいたら、自分でも挑戦をしたくなりました!
ド初心者ですが、みなさんが楽しめるようなお話が書けるように頑張りますー!

「妖怪」の説話・由来などをもとにしたショートストーリー「妖怪小噺」シリーズを制作中!
妖怪・都市伝説・怪談などが好きです!お友達も募集しておりますので、ぜひ仲良くしてください!

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