個性
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今朝、突然声が出なくなってしまった。声と引き換えに何かを得たわけでもない。自分の一部を失ってしまっただけのことなのだ。
私はよく声の綺麗さを褒められていた。滑舌も良かったし、聞き取りやすい声だった。それもあって、私はお喋りだった。歌も大好きでたくさん歌っていた。でも、今は何も出来ない。歌も歌えないし人とお話も出来ない。治る見込みもないとのことだ。そして、はこういうときの周りの反応がとても辛い。私は自分の声が消えたことを周りの気遣いによってイヤでも自覚させられる。とても辛い。気遣いはありがたいはずのにな……
私には本当に声しかなかった。この声があったから、陽気に振る舞えたし楽しく過ごせた。それが今はどうだ。私は独りだ。誰も私の辛さは理解できない。私の傷は私以外は見ることも触ることもできない。治すのも放置するのも私が決める。そして傷は消えても、私だけは傷を覚えている。この傷あっての私だ。
私はよく声の綺麗さを褒められていた。滑舌も良かったし、聞き取りやすい声だった。それもあって、私はお喋りだった。歌も大好きでたくさん歌っていた。でも、今は何も出来ない。歌も歌えないし人とお話も出来ない。治る見込みもないとのことだ。そして、はこういうときの周りの反応がとても辛い。私は自分の声が消えたことを周りの気遣いによってイヤでも自覚させられる。とても辛い。気遣いはありがたいはずのにな……
私には本当に声しかなかった。この声があったから、陽気に振る舞えたし楽しく過ごせた。それが今はどうだ。私は独りだ。誰も私の辛さは理解できない。私の傷は私以外は見ることも触ることもできない。治すのも放置するのも私が決める。そして傷は消えても、私だけは傷を覚えている。この傷あっての私だ。
公開:24/12/01 23:48
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