日本のトナカイは一味違う

日本に野生のトナカイは生息していない。野生のトナカイがいるのは主に北極圏周辺である。
それもあってか、南半球のオーストラリアではサンタクロースがトナカイではなくサーフボードに乗ってやってくる。
オーストラリアの１２月と言えば季節は夏。トナカイがいないのであれば、サンタがサーフボードに乗るのも当然かと思われる。
日本の１２月は冬。だがトナカイはいない。
日本のサンタクロースは悩んだ。悩みに悩んで、トナカイではなく麒麟を頼った。
麒麟は穏やかで優しい性格であった為、子ども達の為ならばと快くトナカイ役を引き受けてくれた。
トナカイは空を飛べないが、麒麟は空を駆ける。まさにイメージにぴったりだ。
しかも麒麟は多くの神社等で祀られている。神社は人の願いを聞くのに最良の場所であり、子どもであろうともその内にある善と悪を覗き見るに最適な場所。
実のところ、日本ではサンタよりトナカイの方が立場が上である。