制限

天才と名高いA博士がタイムマシンを作り上げた。
A博士は自ら実験体となり、未来に行き、過去に戻り、その結果に満足したのかこの世を去った。
高齢だったA博士。タイムマシンを完成させて死んでくれるとは本当にありがたい。
このタイムマシンは私が責任をもって利用させてもらうとしよう。

A博士が遺したタイムマシンの説明書を読んで私は頭を抱えた。
このタイムマシン、制限が多すぎる！
回数制限。過去or未来に行けるのは３回まで。
体重制限。５５～６０ｋｇ以内。
身長制限。１６０～１６５㎝以内。
年齢制限。９０歳以上。
性別制限。男。
血圧制限。１４０以上。
生物制限。人間限定。
出身地制限。群馬県民限定。
家族制限。独身＆童貞限定。
利き手制限。左利き限定。
等々…
つまりは全ての条件に当てはまるA博士しか、このタイムマシンは動かせなかったってわけだ。
…一縷の望みに賭けて、今から群馬に行ってみるか…