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今年の台風は止まったり引き返したり、挙動不審の台風が多かった。気象予報士も進路が読めなくて天気予報を発表するのに四苦八苦していた。気圧の変化に伴う風の影響を大きく受けて進む方向が決まるのが台風だ。決して台風の一存では進むことができない。雲の上では、雷と雨雲が話をしていた。
「おい、聞いたか、雷。今年の夏は、風のやつ風邪ひいてたらしいぞ。風が風邪なんてシャレにもならねぇよなぁ」
「何、そうだったのか。道理で雨雲も変な方向に行ったりしてるなぁと思ったよ。必死で追いかけたけどな。それで風の風邪は治ったのかい」
「随分と拗らせていたみたいだけどそろそろ木枯らしを吹かせないといけない時期だからって急いで医者の神様のところに行ったみたいだ」
その頃、天空の医者のところで風は診察を受けていた。
「あー、風さん。夏風邪を拗らせたようだね。気圧を大人しくさせる攻勢物質のクスリを処方しておいてあげるよ」
「おい、聞いたか、雷。今年の夏は、風のやつ風邪ひいてたらしいぞ。風が風邪なんてシャレにもならねぇよなぁ」
「何、そうだったのか。道理で雨雲も変な方向に行ったりしてるなぁと思ったよ。必死で追いかけたけどな。それで風の風邪は治ったのかい」
「随分と拗らせていたみたいだけどそろそろ木枯らしを吹かせないといけない時期だからって急いで医者の神様のところに行ったみたいだ」
その頃、天空の医者のところで風は診察を受けていた。
「あー、風さん。夏風邪を拗らせたようだね。気圧を大人しくさせる攻勢物質のクスリを処方しておいてあげるよ」
ファンタジー
公開:24/11/24 23:05
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