春夏秋冬、君は天使

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彼女の好きな桜を一緒に見に行った。桜吹雪が舞う公園で写真を撮った。写真の君はまるで天使のようだった。そう、君は僕の天使だった。


桜の木陰でフラッペを食べた。溶けないうちにって時間と競争だったね。


色づいた公園の木々を「きれい」って見つめる君をそっと写真におさめた。僕には君の笑顔の方がきれいに見えたよ。やっぱり君は僕の天使。


寒いのが嫌いで冬は外へ行きたがらなかった君が、公園へ行きたいとせがんだ。君はポツリと「冬も好きになりそう」と言った。君の好きな桜の木がイルミネーションでキラキラと輝いていた。光のなかで笑っている君と写真を撮った。
君と僕の最後の写真。

僕だけの天使だった君は、本物の天使になっておとめ座に移住した。
 
いつか僕も必ず行くから。
君の星へ。
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公開:24/11/24 10:08
更新:24/11/24 10:09

ジャスミンティー

2023年10月から参加しています。作品を読んでいただき、ありがとうございます。

最近noteへの投稿も始めました。よろしかったら、そちらもご覧ください。エッセイ、短歌なども載せています。https://note.com/real_condor254 
 

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