恋ではありません
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この街では火曜日の朝と金曜日の朝に、恋をゴミで出せるので、月曜日の夜と木曜日の夜に、恋人たちは別れる。
そして火曜日の夜と金曜日の夜に、新しい恋をする。そんな街だ。
ゴミに出された恋は、様々な姿をしている。ゴミ袋にぎゅうぎゅうに詰められている恋もあるし、ビニール紐でぐるぐる巻きにされている恋もある。粉々にされた上に瓶に入れられている恋などには詩情を感じる。
どの恋にも共通しているのは、カラスもハエも見向きもしないことだ。捨てられた恋の中には腐敗しているものもあるが、見向きもしない。
たまに回収されない恋もある。そういう恋にはシールが貼られている。
「回収できませんこれは恋ではありません」
シールにはそう書かれている。そういう恋の前で頭を掻いているおじさんを見ることもある。
そして火曜日の夜と金曜日の夜に、新しい恋をする。そんな街だ。
ゴミに出された恋は、様々な姿をしている。ゴミ袋にぎゅうぎゅうに詰められている恋もあるし、ビニール紐でぐるぐる巻きにされている恋もある。粉々にされた上に瓶に入れられている恋などには詩情を感じる。
どの恋にも共通しているのは、カラスもハエも見向きもしないことだ。捨てられた恋の中には腐敗しているものもあるが、見向きもしない。
たまに回収されない恋もある。そういう恋にはシールが貼られている。
「回収できませんこれは恋ではありません」
シールにはそう書かれている。そういう恋の前で頭を掻いているおじさんを見ることもある。
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公開:24/11/18 18:30
短い読み物を書いています。その他の短編→ https://tomokotomariko.hatenablog.com/
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