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押し入れにしまいこんだままだったダンボール箱を開けると、昔つけていた日記帳がみつかった。たしか16歳の誕生日に友人たちからプレゼントされたものだ。
薄いブラウンの表紙になんともとぼけたアヒルのイラストが描かれていて、夜になりその日1日のできごとを書きつけようと対峙すれば、あたたかい気持ちになったり腹を立てたりした。というのも、当時の私の世界は学校がすべてで、悲喜こもごもは友人たちとのやり取りにあったから。
私が高校生のころは携帯電話というものが存在しなかったので、もう連絡を取ることができない友人もいる。ときどき思い出したり夢でみることはあるけれど、どこでなにをしているのか、まったく想像もつかない。それでも、どこかで元気でいてくれるならそれでいいと私は思っている。
友人の悪口だらけの文面に辟易しながら、ふたたび日記帳を封印した。
薄いブラウンの表紙になんともとぼけたアヒルのイラストが描かれていて、夜になりその日1日のできごとを書きつけようと対峙すれば、あたたかい気持ちになったり腹を立てたりした。というのも、当時の私の世界は学校がすべてで、悲喜こもごもは友人たちとのやり取りにあったから。
私が高校生のころは携帯電話というものが存在しなかったので、もう連絡を取ることができない友人もいる。ときどき思い出したり夢でみることはあるけれど、どこでなにをしているのか、まったく想像もつかない。それでも、どこかで元気でいてくれるならそれでいいと私は思っている。
友人の悪口だらけの文面に辟易しながら、ふたたび日記帳を封印した。
その他
公開:24/11/21 10:24
☆やコメントありがとうございます✨
以前のアカウントにログインできなくなってしまい、つくりなおしました。
清流の国ぎふショートショート文芸賞 入選
ときどき短編〜長編も書いています(別名義もあります)
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