「病院」
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散歩していたら、道にメモが落ちていた。
手書きの地図だった。「病院」と書かれている。「病院」に行くための地図らしい。
しかしこの辺りに病院なんてあったっけ。
俺はその地図に従って歩き出した。
そして「病院」の建物の前に着いた。
そこは焼き肉屋だった。
ガラス戸に「準備中」の札がかけられている。
俺がぼんやり突っ立っていると、ガラス戸が開き、爺さんが出てきた。
「何してんだい」
「ここ病院なんですか?」
「病院だよ」
「何科の病院ですか?」
「いやぁ、俺ぁわかんねえ」
「わからない?」
「せがれが院長だから」
「息子さんお医者さんなんですか?」
「ちょっと待ってろ。今呼んでくる」
爺さんは店内に消えた。
ふと頭上を見ると、二階の窓辺に、赤いしみだらけの白衣が干されていた。
手書きの地図だった。「病院」と書かれている。「病院」に行くための地図らしい。
しかしこの辺りに病院なんてあったっけ。
俺はその地図に従って歩き出した。
そして「病院」の建物の前に着いた。
そこは焼き肉屋だった。
ガラス戸に「準備中」の札がかけられている。
俺がぼんやり突っ立っていると、ガラス戸が開き、爺さんが出てきた。
「何してんだい」
「ここ病院なんですか?」
「病院だよ」
「何科の病院ですか?」
「いやぁ、俺ぁわかんねえ」
「わからない?」
「せがれが院長だから」
「息子さんお医者さんなんですか?」
「ちょっと待ってろ。今呼んでくる」
爺さんは店内に消えた。
ふと頭上を見ると、二階の窓辺に、赤いしみだらけの白衣が干されていた。
ホラー
公開:24/11/20 23:10
短い読み物を書いています。その他の短編→ https://tomokotomariko.hatenablog.com/
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