ハッピータイムマシン

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薄暗い部屋の中、一人の科学者が巨大な機械を操っていた。

「この時代にはもう飽き飽きした……!」

機械の名前は『ハッピータイムマシン』。
使用者が最も求める時代と場所にタイムスリップできる。
しかし、過去に行けば二度と現代には戻れない。

「人間が人間らしく助け合い、生き生きとした時代で暮らしたい」
科学者は迷わずタイムスリップボタンを押した。

光に包まれた科学者が目を開けると、そこは多くの人々であふれる都市だった。

「人々の会話から、ここは古代ローマのようだ。活気があって良い都市だ」

澄んだ空、青く広がる海、遠くに噴煙を上げる堂々たる山が見える。
屋台が並び、大きな港や舗装された道路が整う。
行き交う人々の笑顔は絶えない。

「素晴らしい!この時代は学術的意義もありそうだ!私の理想郷だ!」

しかし、彼はまだ気づいていなかった。

時代は西暦79年。


都市の名は…ポンペイ。
SF
公開:24/11/16 23:30
更新:24/11/17 00:10
タイムマシン 歴史

初川 鳳一

作品を読んでいただきありがとうございます!

最近色々な小説を読んでいたら、自分でも挑戦をしたくなりました!
ド初心者ですが、みなさんが楽しめるようなお話が書けるように頑張りますー!

「妖怪」の説話・由来などをもとにしたショートストーリー「妖怪小噺」シリーズを制作中!
妖怪・都市伝説・怪談などが好きです!お友達も募集しておりますので、ぜひ仲良くしてください!

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