キラキラ
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昼下がり、ぼんやり観ていたテレビで生放送の料理番組が始まった。
講師の料理研究家が、調理台の上の材料を紹介している。
野菜や茸の後、最後に、肉の塊が映し出された。
「今日はこの肉を使います」
料理研究家はにやにやしながら言った。
「先生、これは何の肉ですか?」
アシスタントの若いアナウンサーが言った。
その時、画面にキラキラしたものが映った。
妖精だった。肉の塊の周りを飛び回っている。
カメラが妖精の顔をアップで映した。妖精はにやにや笑っていた。料理研究家と同じ表情をしていた。
妖精がどんどん集まってきた。
「妖精が集まってきましたが、先生、これは何の肉ですか?」
アナウンサーが言った。
「まずは切ります」
料理研究家が包丁を構えた。
「何を切るんですか?」
私はそこでテレビを消した。テレビを消した後も、妖精のキラキラがしばらく目に焼き付いていた。
講師の料理研究家が、調理台の上の材料を紹介している。
野菜や茸の後、最後に、肉の塊が映し出された。
「今日はこの肉を使います」
料理研究家はにやにやしながら言った。
「先生、これは何の肉ですか?」
アシスタントの若いアナウンサーが言った。
その時、画面にキラキラしたものが映った。
妖精だった。肉の塊の周りを飛び回っている。
カメラが妖精の顔をアップで映した。妖精はにやにや笑っていた。料理研究家と同じ表情をしていた。
妖精がどんどん集まってきた。
「妖精が集まってきましたが、先生、これは何の肉ですか?」
アナウンサーが言った。
「まずは切ります」
料理研究家が包丁を構えた。
「何を切るんですか?」
私はそこでテレビを消した。テレビを消した後も、妖精のキラキラがしばらく目に焼き付いていた。
ホラー
公開:24/11/15 23:01
更新:24/11/15 23:01
更新:24/11/15 23:01
短い読み物を書いています。その他の短編→ https://tomokotomariko.hatenablog.com/
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