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お盆の時期には毎年、妻の地元の海岸で夕暮れの散歩をすることが恒例となっている。
私は夏が大好きだ。
風が、ささやかな歌を奏でている。その旋律に耳を傾けながら歩く。ふと空を見た。
今にも泣き出しそうな気配がして、名残惜しい気持ちになりながらも、
そろそろ渚に別れを告げることにした。
僕たちは、急ぎ足で海岸を後にする。
「渚ちゃん、大きくなったね」
ぐずり出した空をあやしながら、妻の夏が言った。
「風の方が大きいもん」
「風くんも空くんも、すぐに大きくなるよ」
私がそう言うと、風はまた子供番組の主題歌を歌い始めた。
私は夏が大好きだ。
風が、ささやかな歌を奏でている。その旋律に耳を傾けながら歩く。ふと空を見た。
今にも泣き出しそうな気配がして、名残惜しい気持ちになりながらも、
そろそろ渚に別れを告げることにした。
僕たちは、急ぎ足で海岸を後にする。
「渚ちゃん、大きくなったね」
ぐずり出した空をあやしながら、妻の夏が言った。
「風の方が大きいもん」
「風くんも空くんも、すぐに大きくなるよ」
私がそう言うと、風はまた子供番組の主題歌を歌い始めた。
その他
公開:24/11/12 02:10
更新:24/11/12 08:37
更新:24/11/12 08:37
夏
海
風
空
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