両想いになれるポッキー

『このポッキーでポッキーゲームをすると、貴方はその相手と必ず両想いになれます』
恋のキューピッドが僕にポッキーを１箱くれた。
どう考えても胡散臭いが両親がこのポッキーで結ばれたと知り、信じてみたくなった。
僕はポッキーを手に、誰とポッキーゲームをするか考える。こんな僕とポッキーゲームをしてくれる異性なんて…アイツ以外考えられない。
「何？ポッキーゲーム？いいよ。やろう」
幼馴染の椿にポッキーを差し出す。
迷いなくチョコの側を口にしたのでイラっとした。やり直しだ。
今度は僕がチョコの側を口にする。イラっとした様子の椿にやり直しを要求された。
どっちがチョコのついた側を口にするかで喧嘩になる。
渋々僕がチョコのついていない側を口にする事で納得した。
はぁ…今更だけど、こんな奴と恋人同士なんてマジでなりたくねぇ…
そう思ったのは椿も同じだったようだ。
相思相嫌。両想いとなった僕達は疎遠になった。