頬をつたうおもいで

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昨日近所の幼馴染の亮が引っ越した
親の仕事の関係で遠くに行くらしい
別々の高校に進学するまではお互いよく遊んでいた
その仲の良さから周りからよく冷やかされたりもした
でもお互いそんな気もなくいつも周りの反応を一笑していたものだ
テレビや小説であるようなドラマはまったくなく
お互い遠くにいてもがんばろうと励まし合った
引っ越しの当日、わたしが学校から帰ってくると もうその家はガランとしていた
夕暮れ時だったこともありひと気のない家は少し怖く感じた 

「ただいまー」

「おかえり 亮くんとこ引っ越し終わってたでしょ さみしくなるね」

「うん そうかもね」

あれから一週間が過ぎた
通学の際空き家になった亮の家の前を通る
その都度一緒に遊んだ思い出が甦る
記憶ってのは時に残酷だ
過ぎ去った日々を想う気持ちが後悔となる
あの時もっとちゃんとお別れを言ってればよかった
なぜだか頬を涙がつたった
青春
公開:24/11/11 20:19
#思い出 #引っ越し

icchi

頭の中に浮かんでは消える意味のない想いのようなものを成仏させてあげたくて書いてます

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