ナイフを持った男

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「それで、どうなんだ?」
彼の右手に持っていたナイフがぎらりと光った。
「ところで、君の肉は本当に美味しそうだな」
そう言うと彼は肩のスジにナイフを押し当てた。私は緊張で思わず唾を飲み込んだ。気がつくと手の震えが止まらなくなっていた。
「あの、その…」
うまく言葉が出なかった。
「宜しくお願いします!」
勇気を出して言った。
「本当かい? 嬉しいな、ありがとう!」
ウェイターが、ステーキにピッタリのワインを持ってきた。
「聞いてくれ、僕たち夫婦になるんだ!」
彼は、ウェイターに向かって嬉しそうに言った。私も嬉しかった。
ホラー
公開:24/11/11 19:37

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