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赤、黄、橙…。
道の脇を木枯らしとともに駆けていく暖色の64たち。

夏には新緑の8✕8(はっぱ)を茂らせていた九九の木も、深まっていく秋へ答えるように、8✕8が美しく色づきながら64へと変化して、冬になると木から離れ、翻りながら無数の64が地上へ降り積もる。

九九の木並木の下で、64をいくつか拾ってみる。この64は6が欠けて4だけになり、まるで北を指しているみたいだ。それとは逆に4が欠けて6だけなった64をひっくり返せば9。小さい頃、こうして色々な形の64を集めて遊んだものだ。季節の移り変わりと懐かしい思い出にしばし浸る。

……さて、そろそろお仕事をしないとな。
私は足元に横たわらせておいた72を拾いあげる。雨の日に湿った64で足を滑らせて怪我をする人がいないように、しっかりと72 で降り積もった64をさっさかと8✕9(掃く)。
ご褒美は当然、集めた64で作る美味しい焼き芋さ♪
ファンタジー
公開:24/11/04 18:02
7の段言う時 若干舌噛みそうになる

ネモフィラ(花笑みの旅人)( 気の向くまま )

読んでくれてありがとう!

寒い季節になったから、気が向いた時にふらりと立ち寄ってゆるーく投稿しています。

少し早いですが、よいお年を!

 

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