悪魔と心臓と願い事

私の息子は心臓に重い病気を抱えている。手術は非常に難しく、心臓移植を勧められた。
だが、息子に適合する心臓が見つからない。
業を煮やした私は悪魔を呼び出した。息子に適合する心臓が欲しいと願った。
悪魔は笑う。
「他人を殺してまで息子を生を願うとは、愛と罪は紙一重だな」
悪魔は息子に適合する心臓をすぐに見つけ出した。それは悪魔自身の心臓だった。
検索結果を二度見する悪魔。私は武器を手に悪魔ににじり寄る。
「待て待て待て！そうだ！代わりに病気を治せる医者を連れてこよう！」
悪魔は私が何か言うより先に医者を召喚する。その医者が言った。
「この手術…３億円は必要だ」
私は再び悪魔ににじり寄る。
「分かった！３億円は俺が支払おう！」
悪魔が３億円を医者に支払った。
おかげで手術は無事成功。息子は助かった。
そして私の願いを正しく叶えられなかったとして悪魔は私の魂を奪えず帰ってしまった。私も助かった。