On the 座布団

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いつも仏壇の前で正座しているおじいちゃん。
おばあちゃんがいなくなって寂しいのかな。
今日も目を閉じて何もしゃべらず座布団の上に正座している。
「んん、慶太おかえり。」

「ただいま、今日昼休み鬼ごっこしてたらメガネ落として割っちゃった。」

「んん、今日か、ならその壊れた眼鏡貸してみな。」
目の前でおじいちゃんが壊れたメガネを持って正座している。


今は……どういう状況?
わけもわからず立ちすくんでいると、
え!? メガネが直った!?
直ったメガネを僕に渡しながら、
「慶太、夕ご飯は昨日の残りのケバブでいいとお母さんに言っといてくれ。」
「いやちょっと待って、おじいちゃん今の何?」

「んん、ああ、この座布団の上ではな、時間が戻るんだ。」
そう言って目を閉じて何もしゃべらず正座に戻った。

説明が凄く足りない。
色々聞きたい、けど今一番聞きたいことは、
手に持ってるそれは誰の歯?
SF
公開:24/10/30 11:19
更新:24/10/31 01:11

沖野エラブ

少しフフフ。少しゾワゾワ。少しハテナ?

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