崖サバイバーのしゅん

俺はサバイバーだ。今俺は危機的状況に陥っている。崖の下から人喰い虎が俺を追いかけてきてる。とにかく上に行かなきゃ喰われる…けれど跳べない…
そんなとき、ふと師匠の言葉を思い出した。
「お前はいつも自分から崖を作っては飛び越えてを繰り返しておる。それではもったいないぞ。崖など別にそこにはない。お前は自分で自分を苦しめておるだけだ。」
今そんなこと思い出さないでくれよ。師匠、やめてくれよ。そんなことを思いながら虎を見たら、ジャンプの前動作に入ってるじゃん。ええいままよ！飛んでる間、走馬灯みたいなものが流れていた。さっきの師匠の言葉の続きだ。
「崖を作らんかったら、飛ぶ必要はなかったぞ。じゃがな、その崖を飛んだのは崖があったからではない。お前に飛ぶ力があったからじゃ。
その力を今度は上の崖めがけて飛ぼうぞ。安心せい、お前なら大丈夫だ。飛べたことをワシは知っちょるからの。」
俺は一命を取り留めた。