かたーる・ラリー

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私の家系は代々家を持たず、使用人としてお屋敷で住み込みで働いている。
その中で使用人同士、または雇用主と結ばれ、その土地に根を下ろす者もいる。
そうでない者は契約を終えると、新たな働き口を探し、旅に出る。当然これは楽なものではない。
住む場所さえ見つかるか分からない大博打。それでも、私は母と旅をするのが大好きだった。
聞けば母は、とあるお屋敷の主と恋に落ち、私を身籠るも周囲がそれを認めず追い出されたらしい。
父は何年かかっても私達を見つけ出すと約束してくれたそうだが、それは夢物語だ。
でも、ロマンがあっていいと思う。昔語りをする母が私は大好きだ。
同様に母は移動中、私が退屈しないようにと世界各国の物語を語ってくれた。
何度もそれを聞いたものだから私ももうすっかり憶えてしまった。
そうやって覚えた話を私は今、息子に語っている。
息子のお気に入りの話は、愛する使用人を迎えに来た富豪の話である。
公開:24/10/28 21:03
語る 語り継ぐ

幸運な野良猫

yahoo!サーバーに問題が発生したらしく2022年9月1日より2週間入れなかったので新規にアカウント取得。
半年以上毎日Yahoo!IDでログインを試みるも、現在進行形でログインできない状態です。#EY003って何だ?
運営に報告するも、ずっと無視されております。自動応答メールだけが返ってくる…1年経過で、もう諦めた…

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