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寄せては引いて、引いては寄せて…。
繰り返し砂浜で薄くのばされていく波をじっと見つめ、ちょうどよい頃合いを待つ。
深い青色の海も浜辺を走ってくる時にはほとんど透明で、白く美しい網模様には陽光が跳ね、不揃いの泡がぶくぶくと点描されている。
(そろそろかな)
1時間ほど波を吟味して、砂の上を滑り美しくのばされた波へ、貝殻を集めて作った長方形のフレームをあてた。それからギザギザと波のように縁取られた白い波しぶ切手に想いをこめながら浮かべると、ゆらゆらと白い文字が現れて泳ぎ出した。
漢字の「波」に「書」と書いて波書(ハガキ)。
波間を漂う宛名のない透明な手紙へ浮かびあがるのは、誰にも打ち明けたことのない胸の内だ。名前も知らない誰かに届くかもしれないし、永遠に届かないかもしれない。
フレームを外すと、波書を迎えにきたように波が寄せ、引いていく波にのって大海原へと配達されていった。
繰り返し砂浜で薄くのばされていく波をじっと見つめ、ちょうどよい頃合いを待つ。
深い青色の海も浜辺を走ってくる時にはほとんど透明で、白く美しい網模様には陽光が跳ね、不揃いの泡がぶくぶくと点描されている。
(そろそろかな)
1時間ほど波を吟味して、砂の上を滑り美しくのばされた波へ、貝殻を集めて作った長方形のフレームをあてた。それからギザギザと波のように縁取られた白い波しぶ切手に想いをこめながら浮かべると、ゆらゆらと白い文字が現れて泳ぎ出した。
漢字の「波」に「書」と書いて波書(ハガキ)。
波間を漂う宛名のない透明な手紙へ浮かびあがるのは、誰にも打ち明けたことのない胸の内だ。名前も知らない誰かに届くかもしれないし、永遠に届かないかもしれない。
フレームを外すと、波書を迎えにきたように波が寄せ、引いていく波にのって大海原へと配達されていった。
ファンタジー
公開:24/10/31 00:00
更新:25/03/26 18:10
更新:25/03/26 18:10
ページを開いてくださり、ありがとうございました♪
6月12日〜6月末まで勝手にチャレンジしていた毎日投稿を無事達成することができたので7月から夏休みに入りま〜す(◍•ᴗ•◍)
ガーデンでは☆を押してくださったのがどなたかわからないシステムですが、そんな中☆を押してくださった方ありがとうございました!また、リアクション等されていなくとも作品を開き読んでくださった方がいらっしゃいましたとしたら、重ねて感謝申し上げます。貴重な時間を割いていただきありがとうございました!!
もちろん、いつも楽しいコメントをくれるあなたも心からありがとう♪
では、暫くばいばいぴょ〜ん!
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