三匹のヤドカリ

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三匹のヤドカリがいました。
三匹は自分で背負う家を造ることにしました。
夢のマイホームです。

長男はレンガの家を建てて背負いました。
次男は木の家を建てて背負いました。
三男は貝殻を拾って背負いました。

三男は兄達に馬鹿にされ、悔しくて泣いてしまいました。
その鳴き声に反応したのでしょうか…
天敵のタコが現れました!

しかし、長男はレンガが重くて逃げることができません。
家は頑丈ですが居場所がばれているので、恐怖で二度と顔を出せなくなってしまいました。

次男は逃げることはできましたがタコより遅く、レンガよりも弱いので、追いつかれて家を壊されてしまいました。

三男は素早く逃げて、貝を割られたらすぐ別の貝を拾いました。
するとタコは疲れて帰ってしまいました。

兄達は三男の臨機応変さに感服し、馬鹿にしたことを謝りました。

こうしてヤドカリは貝殻を家として背負うようになったのです。
ファンタジー
公開:24/05/11 11:25
更新:24/05/11 11:25

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