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先生から答案用紙が配られた。
見事に×だらけ。親には見せられないな…
どうしたものかと×をコンコンと数回叩く。するとどうだ。その問題が消えたではないか。
同じように別の×を叩く。その問題も消えた。
しかも問題が消えた分、点数も増えていく。×のついた問題を全部消す。するとどうだ。このテストは１００点になったではないか！
喜ぶ俺。隣の席の女子が、それを訝しそうな目で見ていた。
俺と目が合うとサッと視線を黒板に戻す女子。
その女子の頭には×の形をしたヘアピン。
俺はそれに指を伸ばし、数回叩く。
隣の席の女子が消えた。
突然の出来事に焦る俺。クラスメイトは俺の隣の女子が消えた事に気がついていない。
だけど先生は俺の隣の席が空白になっている事に気が付いた。
クラス名簿を開き、女子の名前をタップする。女子が現れた。
ホッと胸をなでおろす。そんな俺を見て、続けて先生は俺の名前の右上にある×をタップした。