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ある国に一人の魔法使いが迷い込んだ。
やがて魔法使いはその国の王女と恋仲になる。
しかし、その国の種族の寿命は現実時間での1日にも満たない。だから国に結界を張り、国内の時間の流れを遅らせていた。
結界を張るには王族の純血な子孫が必要不可欠だった。
王女は苦しんだ、国を取るか、魔法使いを取るか。

結局、王女は魔法使いを選び、国を離れた。

魔法使いは魔法を使って、王女に自分の寿命を分け与えた。

国の結界は十数年後、国王の死によって解除された。人々は急激に老いて、朝生まれた赤子は日暮れには老人となり朽ちていく。
国は1日で滅びた。

一方、魔法使いは王女に寿命を渡した為に朽ち果てようとしていた。王女は魔法使いの世話をする。

魔法使いの創造主は、自ら作った箱庭の国の王女に魅了され、満足げに息を引き取ったのだった。


王女は操られていたのか、本当に創造主を愛していたのかは誰にも分からない。
ファンタジー
公開:24/05/03 13:27

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