キャンディ

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「家事ロボットを替えてくれ」派遣会社に苦情を言った。余りに機械的で文句を言うとマニュアル通りの言い訳。もっと人間的なのがいい。
「では、お好みのタイプのAIロボットを派遣します。コンタクトコードはお守りください」AIロボットと親しくしないよう接触制限のコードがあるとか。
そして家にやってきたのはキャンディ。白い肌と青い瞳。表情豊かで仕事は真面目。キャンディの甘い声を聞くと癒される。惚れるのに時間はかからない。ついにキャンディを壁ドンした。
「いけません」
「好きだ。一線を越えてもいい」
「あと戻りできません」
「後悔はしない」
キャンディと熱く甘いキス。「幸せだ」キスをしながら意識が遠のく。

目を覚ますと手術台。「終わりました」白衣の男が言った。
私はAIロボットに転換した。これで良い。毎日キャンディと暮らせる。人間の地位を捨てても不幸ではない。後から聞けばキャンディも元人間だったとか。
その他
公開:24/04/23 10:14

たちばな( 東京 )

2020年2月24日から参加しています。
タイトル画像では自作のペインティング、ドローイング、コラージュなどをみていただいています。
よろしくお願いします。

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