天気飴

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スーパーで買い物をしていたら、「天気飴」という商品を見つけた。面白そうな気がしたので買って帰ることにした。
早速家に帰って袋を開けてみると、紙包みに包まれた色とりどりの飴玉が淡い光を放っていた。私はその中から一つを手に取り、口に放った。

まずは一つ目、雲一つない青空を切り取った様な色の天気飴だ。食べてみると突き抜ける様な爽やかなソーダの味わいが口に広がった。心なしか外の天気も先程より明るくなったような気がする。

次は二つ目、全体が鼠色をした暗い感じの飴だ。口に入れると飴はすぐに溶け始め、口を満たしていく。外の様子はというと、晴れているが雨が降り注ぐ「天気雨」に変わっていた。しかし飴は一瞬のうちに無くなってしまい、それと同時に雨も止んだようだった。

最後に私は、夕日を写したオレンジ色の天気飴を食べた。夕日を目一杯浴びた蜜柑が口に広がった。天気は夕焼けに変わっていた。
ファンタジー
公開:24/04/22 22:57
更新:24/04/23 13:10
ファンタジー 天気雨 フィーリングで読む

ちむ( 愛媛県 )

文を書くことにハマり、最近活動を始めたひよっこ高校生です。お手柔らかにお願いします。

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