タラレバ遊園地

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日曜日、朝からハイテンションの娘に叩き起こされた。前々から遊園地へ行く約束をしていたのだが、仕事の疲れもあり正直言うとゆっくり休みたかった。だけど約束は約束だ。僕は重い腰を上げて娘と家を出た。
遊園地は家族連れでいっぱいだった。メリーゴーランドにコーヒーカップ、ゴーカートなど、娘が僕を連れ回す。(こうなったらとことん付き合ってやるか)。
僕は娘が満足いくまで一緒に遊んだ。娘の嬉しそうな顔を見ていると、疲れも吹っ飛んでしまう。(幸せだ・・・)
次第に視界がぼやけ始め、僕は意識を失った。
気が付くとベッドの上にいた。ヘッドホンを外すと、目の前の白衣の女性が言った。
女性「いかがでしたか?」
僕「凄く楽しかったです。あんな娘の笑顔、もう何年も見ていないので。父子家庭でろくに構ってやれなくて。もう少し娘と向き合っていれば・・・」
女性「辛くなったらいつでも来て下さい。タラレバ遊園地へご案内します」
ファンタジー
公開:24/04/21 23:55

ならのゆか

奈良県出身、神奈川県在住の放送作家です。趣味で投稿始めました。ブラックユーモアが好きです。宜しくお願いします。

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