注意書きが必要な中華料理店

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今日は祖母の米寿のお祝いで、近所のちょっとお高めだが、昔ながらの中華料理店に来た。

「あ!何これ?!」

うちと姉夫婦の子どもたちが、回転テーブルを見てはしゃぐ。
確かに今時、見かけなくなった。

「これはお料理が取りやすいようテーブルが回るのよ。」

妻が優しく子どもたちに教えた。
黄色のちゃんちゃんこと帽子を被った祖母と皆が、笑ってそれを見守る。

「回していい?」

「ちょっとだけね?」

ガクンッ。

座席が揺れた。
皆が不思議そうな顔をする。

「おい!兄貴!」

弟が慌てたように私の肩を叩く。

『当店では料理の飛散を防ぐ為、コーヒーカップ方式を採用しております。回す速度には十分お気を付けください。』

張り紙を見て血の気が引いた。

だが遅かった。

子どもたちが我先にと回転テーブルに手をかける。

「やめ……っ!!」

その後、食事どころではなくなったのは言うまでもない。
公開:24/04/21 13:46

ぽんず

ぽんずとかねぎとか薬味と調味料。
(整理したSSはNovelDaysにあります)
http://lit.link/misonegi

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