遊園地

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「凄いやママ! こんなところで見ると街並みも変わって見えるんだね!」と言う。少年の心には景色が鮮明であり、これから十年二十年とそのインパクトは変わらないだろう。
「見てみて、手を振っている! 後ろの家族は両手で示しているよ! きっと皆がお休みなんだね。家族そろって賑やかだね」とも零すと反対側に声が聞こえた。
「目~が~ま~わ~る~!」とは別の家族が述べ、長男と思しき子が妹を連れている。
「もう少しで触れそうな距離だ! 凄い遊園地だよここは! ジェットコースターに観覧車、カップだってあるよ!」と喜ぶ少年。この思い出を胸に週明けは楽しみで、きっと皆が驚くような土産話にもなる。そう思い母も笑った。
「でもママ、なんでみんな横回転なの? あの観覧車もコーヒーカップも、木馬だってそうだ」とは少年が言う。不思議な設計は緻密に計算されており「なぜかしらね。ほかとは違った感想を……」とは彼女も述べた。
その他
公開:24/04/21 23:59

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