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男は自分そっくりのロボットを作って
ロボットを遊園地に送り込んだ。
ロボットは子供達に風船を配るだけの役割を与えられる。
男は雑多な人間の生活から逃れるためにそのロボットと入れ替わる。

男はロボットのふりをして子供達に風船を配る。
ロボットは男のフリをして男として生活する。
男はそのうち自分がロボットだという錯覚を起こす。
遊園地のスタッフも、何の疑問に思う事もなく、男をロボットだと思い、風船を配らせている。


暫くして人間のフリをした男のロボットが、新しく出来た彼女と一緒に遊園地に出かける。
彼らは自分と同じ姿をした存在が居るという事を
忘れていた。
彼らはお互いを見て全てを思い出した。
ロボットは自分が人間ではなく機械だという事を
思い出した。
男も、自分がロボットになりたかった人間のフリをしていたロボットだと思い出した。



二人は自分の存在に耐えきれずお互いを破壊した。
SF
公開:24/04/17 09:23
更新:24/04/17 09:44

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