とうまそうランド

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俺は今、見知らぬ遊園地の前に立っている。巨大な鉄格子の扉には、「とうまそうランド」と看板が一つ。俺の不安を他所に、扉はゆっくりと開かれた。
中に入ると色んな遊具があった。折角来たんだし、何か乗ってみるか。
最初はゴーカート。係員が案内し、アナウンスを掛けた。「それでは、行ってらっしゃい」その声は、俺の妻と酷く似ていた。
次はお化け屋敷だ。暗い道のりを一歩ずつ、周囲に気を付けながら進んでいく。途中後ろからキャストが脅かしてきたので咄嗟に振り返ると、やっぱり見覚えのある顔があった。
お化け屋敷から外へ出ると、パレードが開かれていた。一連の流れが終わりキャストが仮装をとる。そこには、俺の家族や友人が立っていた。その時、一気に記憶が溢れてきた。そうだ、俺は死んだのか。過労で倒れて死んだんだ。こいつらは、俺を送りに来てくれたんだな。俺は最期に思い出をくれたキャスト達に、盛大な拍手を送った。
ファンタジー
公開:24/04/11 23:57
更新:24/04/12 19:41
遊園地 ファンタジー

ちむ( 愛媛県 )

文を書くことにハマり、最近活動を始めたひよっこ高校生です。お手柔らかにお願いします。

近況報告です!
長らく投稿をお待たせしてしまっていてすみません…ペンが(頭が)絶不調に陥っていまして中々「コレだ!」という作品が書けず…抜け出し次第投稿しますのでゆる〜くお待ちくださいませ!

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