幼なじみとの想い出

あたしには、幼なじみがいる。
小学校も、中学も、高校も一緒だった。
高校は、クラスが離れちゃったけど。
それでも、毎日一緒に帰って、途中でコンビニに寄ってお菓子を買い込んだり、そのあと行ったカラオケで買ったお菓子を食べつくしたり、まあ色んなことをした。

最近、分かったことがある。

あたしは、今まであいつと過ごしてきた日々はいわゆる「アオハル」ってやつで、他の高校生がインスタとかツイッターで投稿してるような感じのものだと思ってた。

でも、違ったみたいだ。
今ならわかる。あいつとカラオケで熱唱しあったときや、その割に採点の点数が低くて笑いあったとき。そして、あいつが歌うときに微かに感じた、心臓がキュッとなるようなあの感覚。

あれはきっと、恋だ。
終わってから気づいちゃったけど。

余談だが、あいつは今、カラオケのメーカーに就職して頑張っているらしい。
その理由があたしだったら、なんて。