棺覧車

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宇宙暦4771年

地球では人の意識をロボットに移行させる研究が盛んになっていたが、
とある研究所で一人の研究者が初歩的なミスを犯し、人間にロボットの意識が入る事態に陥った。

日頃から政府を混乱に貶めようと目論んでいたハッカー達はこの機に乗じてロボット化のウイルスを作り、世界中に ばら撒いた。


事態を重く見た各国政府は、危険なロボット化された人間を檻に入れるようになった。
その檻は瞬く間に世界各所に作られた。



「ねぇ、夏にはあの観覧車に乗れるかな~♪」
「お前は元気なんだから、来月の誕生日には行けるんじゃね~?」


そんなCMが政府によって毎日 流されるようになると、人はいつしか自ら檻の中に入るようになった。



観覧車の裏側では、観光バスから降りたばかりのロボット達が大勢見上げていた。

「こちらに見えます生き物達は、2,045年まで地球を汚し続けていた人間どもです。」
SF
公開:24/04/02 21:37
更新:24/04/03 13:38
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心儲け( 東京 )

バドミントンコーチと株FXコーチをしています♪

心儲け @kokoromouke


 

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