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ミサキは不思議だった。遊園地という所は、普通乗り物を楽しむのものなのに、あの男性は、ずっとベンチに座っていて、無表情で目の前を行き来する普通の遊園地客の様子を眺めてばかりいた。
男性は遊園地の開店と同時にあのベンチに座った。ベンチは園の中心部にあるため、乗り物を梯子する際は必ず横切る形になる。昼過ぎになり、乗り物を制覇したミサキだったが、男性はやはりベンチにいた。
ミサキはとうとう我慢が出来なくなった。
「何してるんです?普通は乗り物に乗るでしょ?」
男性は目の前に立つミサキを見上げて言った。
「そちらこそ、普通は1人で来るものじゃないですよ、遊園地って」
ミサキはドキリとした。男性も自分の事をずっと見ていたらしい。
「じゃあ所謂普通の遊園地を楽しんでみましょうか。付き合ってくれますよね?」
ミサキは一瞬躊躇したが、頷いた。普通を押し付けたのは自分だ。ミサキは何が普通かが分からなくなった。
男性は遊園地の開店と同時にあのベンチに座った。ベンチは園の中心部にあるため、乗り物を梯子する際は必ず横切る形になる。昼過ぎになり、乗り物を制覇したミサキだったが、男性はやはりベンチにいた。
ミサキはとうとう我慢が出来なくなった。
「何してるんです?普通は乗り物に乗るでしょ?」
男性は目の前に立つミサキを見上げて言った。
「そちらこそ、普通は1人で来るものじゃないですよ、遊園地って」
ミサキはドキリとした。男性も自分の事をずっと見ていたらしい。
「じゃあ所謂普通の遊園地を楽しんでみましょうか。付き合ってくれますよね?」
ミサキは一瞬躊躇したが、頷いた。普通を押し付けたのは自分だ。ミサキは何が普通かが分からなくなった。
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公開:24/04/02 11:37
初めまして。昔から小説を書くのが好きでした。ショートショートの魅力に取り憑かれ、日々ネタ探しに奔走する毎日です。
小説のコンセプトは【ドアノブの静電気くらいの刺激を貴方に】です。
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