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「お母さん! あれ乗りたい!」
 そう言った子供は、100円で動くパンダの乗り物を指差していた。
「いいわよ。はい、100円」
 子供は、100円を受け取りパンダの乗り物のそばへ行った。
「お母さん、これどうやって乗るの?」
 子供は手がかかる。だから可愛いのだけど。
「ここに100円を入れるのよ」
 母親は、パンダの頭についた投入口を指差した。
「分かった」
 子供は、投入口に100円を入れた。
 すると、ゆっくりとパンダの乗り物が動き始めた。
「どう? 楽しい?」
「うん! ありがとう!」
 ゆっくりと進んでいくパンダ。しかし、パンダは真っ直ぐ進み壁にぶつかった。母親は、子供に近づき言った。
「ちゃんと操縦しないと」
 そして、母親は財布を取り出した。
「もう、また100円かかるのね」
 そう言って、母親は動かなくなった子供の頭に100円を入れた。
SF
公開:24/04/01 23:18
更新:24/04/06 12:51
プチコン

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