夢の遊園地

夢の中、僕は大草原を歩いていた。

遠くに見える観覧車。

駆けて行くと遊園地が見えてきた。
ゲートを抜けると一面の花畑。
花の香りは僕の哀しみを癒してくれた。

この遊園地に爺ちゃんがいる！

一週間前、爺ちゃんは天国に旅立った。けど、夢の中で会えるって亡くなる前に約束してくれたんだ。

回転木馬の前、爺ちゃんがいた。
僕は走って抱きついた。
「よう来たな。さあ遊ぼう」
爺ちゃんと回転木馬に乗った。
馬は空へ向かって駆け上がり、雲を抜けた。雲の上には龍がいた。爺ちゃんは僕を抱え、馬から龍の背中に飛び乗った。すると、ジェットコースターみたいに空を駆け巡り、やがて観覧車の傍に舞い降りた。
観覧車に乗ると、黄昏の空に爺ちゃんとの思い出が映し出された。
「また、会えるよね」
「ああ、夢でな」
「爺ちゃん、今どこに住んでるの？」

爺ちゃんが指差したのは、お化け屋敷だった。幽霊だったこと忘れてた。