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 俺たちはここを「遊園地」と呼んでいる。この星が俺たちのテーマパークってわけだ。原住民を一掃するアトラクション。早い話が俺たちは金持ちが買った星の掃除屋だ。滅んだ星は資源を採掘され穴だらけで捨てられる。哀れなもんだ。
 今回は地球人の俺が一番乗りみたいだ。俺は「絶叫マシン」をぶっ放した。逃げ惑う奴らを撃ち殺す。奴らは男も女も子供も同じで見分けがつかない。よく見ればわかるが興味がなかった。
 だがいいところで別の掃除屋が現れて、最新兵器で全部一瞬に焼き尽くしやがった。完敗だった。奴が挨拶に来る。スポーツマンシップってやつだ。「いい勝負だったぜ」「冗談言うな、一体何者だ」「俺はガダ星人。出稼ぎに来た。星で待つ女房子供の為に稼がなきゃならん」「俺も同じさ」「じゃあな。もう一件アトラクションがあるんだ」「何処の遊園地だ」「確か『地球』とかいうチンケな星さ」言い終わらないうちに奴は光速で飛び去った。
SF
公開:24/03/30 14:30
更新:24/04/07 18:09

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