不思議な試験
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某大学の試験会場
この大学は、なんでも1つの質問に対して解答するだけで合否判定する不思議な試験を行っている。
私は意気揚々と会場へ入った。
何故なら質問される内容と対策を事前に入手していたからだ。
10万円の出費は痛かったが、質問に答えるだけで大学に入れるのだからこんな楽な事はない。
部屋に入ると、試験官が一人居た。
「早速ですが質問します。私に『右と左』を説明して下さい」
情報通りだ。
『右と左』を説明する。
簡単なように思うが、いざ説明するとなると難しい。
お箸を持つ手が右? いや、左利きの人もいる。
東が右? いや、南極は東も西もない。
私が買った情報では、合格者は試験官の腕時計を見て
「3が右で、9が左です」
そう答えて合格したという。
私は試験官に近づき、腕時計を指さしてこう言った。
「その腕時計で3があ・・」
腕時計はデジタルだった
不合格
この大学は、なんでも1つの質問に対して解答するだけで合否判定する不思議な試験を行っている。
私は意気揚々と会場へ入った。
何故なら質問される内容と対策を事前に入手していたからだ。
10万円の出費は痛かったが、質問に答えるだけで大学に入れるのだからこんな楽な事はない。
部屋に入ると、試験官が一人居た。
「早速ですが質問します。私に『右と左』を説明して下さい」
情報通りだ。
『右と左』を説明する。
簡単なように思うが、いざ説明するとなると難しい。
お箸を持つ手が右? いや、左利きの人もいる。
東が右? いや、南極は東も西もない。
私が買った情報では、合格者は試験官の腕時計を見て
「3が右で、9が左です」
そう答えて合格したという。
私は試験官に近づき、腕時計を指さしてこう言った。
「その腕時計で3があ・・」
腕時計はデジタルだった
不合格
ミステリー・推理
公開:24/03/28 11:45
仕事の合間に書き始めました。
少しでも楽しんでもらえたら嬉しいです。
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