ジェットコースター
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学校の遠足で近くの遊園地に来た。
グループ3人でジェットコースターに乗ることになった。
ジェットコースターは2人掛け。
私以外の2人は遊園地に来てからずっと手を繋いでいる。
自然と私は1人で後ろに座ることになった。
すると係員のお姉さんが、私に近づいてきた。
「クマさんも一緒に乗ってもいいかな?」
お姉さんは大きな茶色のクマのぬいぐるみを連れてきた。
「…はい。」
「それでは、いってらっしゃ〜い。」
ガシャリ、という音と共にジェットコースターが勢いよく飛び出した。
私は強く安全バーを握りしめた。
「……なんで1人になっちゃったんだろ。」
強風に独り言がかき消された。
「キミは1人じゃないよ。」
隣のクマのぬいぐるみがぐるりと首をこちらに向け、口を動かした。
「ボクがキミの隣にいてあけ。」
昔、押し入れにしまい込んだぬいぐるみも茶色だったことを、ふと思い出した。
グループ3人でジェットコースターに乗ることになった。
ジェットコースターは2人掛け。
私以外の2人は遊園地に来てからずっと手を繋いでいる。
自然と私は1人で後ろに座ることになった。
すると係員のお姉さんが、私に近づいてきた。
「クマさんも一緒に乗ってもいいかな?」
お姉さんは大きな茶色のクマのぬいぐるみを連れてきた。
「…はい。」
「それでは、いってらっしゃ〜い。」
ガシャリ、という音と共にジェットコースターが勢いよく飛び出した。
私は強く安全バーを握りしめた。
「……なんで1人になっちゃったんだろ。」
強風に独り言がかき消された。
「キミは1人じゃないよ。」
隣のクマのぬいぐるみがぐるりと首をこちらに向け、口を動かした。
「ボクがキミの隣にいてあけ。」
昔、押し入れにしまい込んだぬいぐるみも茶色だったことを、ふと思い出した。
ファンタジー
公開:24/03/27 01:10
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