きらめくフライパン

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泊めてもらったお礼に彼より早く起きて朝食を作ろうとしたら、テーブルの上にはすでに食事が用意されていた。
呆然と立ち尽くす。何これ?怖いんですけど。
「あ、母さん来ていたんだ。キミがいるからか、今日のは一段と張り切ってるな」
『ちょっと待って。お母さんって確か亡くなったって言っていたよね?』
「うん。だけどこの世に未練があって、時々俺の様子を見に来ては掃除をしたり、食事を用意してくれるんだ。ほら、あれ見てよ」
彼が指さす先、宙に浮いたフライパンがキュッキュと磨かれていた。
『私も手伝います!』
怖がるより先に口にしていた。
そりゃそうだ。だって私達、来年には結婚するんだ。結婚後もお義母さんに頼ってばかりでは私の立つ瀬がない。
それに見えないのをいいことに、プライベートを覗かれる方が怖い。
ちらりと宙に浮くフライパンを見る。綺麗に磨かれたフライパンの表面に彼の母の優しそうな笑顔が浮かんでいた。
公開:24/03/23 20:47

幸運な野良猫

yahoo!サーバーに問題が発生したらしく2022年9月1日より2週間入れなかったので新規にアカウント取得。
半年以上毎日Yahoo!IDでログインを試みるも、現在進行形でログインできない状態です。#EY003って何だ?
運営に報告するも、ずっと無視されております。自動応答メールだけが返ってくる…1年経過で、もう諦めた…

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