真夜中の遊園地で
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真夜中の遊園地で、無人のジェットコースターが動き出した。いつも通り、勢いよく昇って下ってを3回繰り返し、再び元の位置に停止した。
誰も乗っていないように見えたコースターから、少女がひとりで降りてきた。嬉しそうであり、でもどこか寂しげに見えた。
遊園地は再び静まった。
翌朝、遊園地から見える丘の上の病院で、ひとりの少女が亡くなった。
母親は、まだ温もりが残るその子にお気に入りの白いワンピースを着せてあげた。
それから毎晩、真夜中の12時になるとジェットコースターは白いワンピースの少女を乗せて1周した。
少女は、いつか窓から見える遊園地に行きたいと願いながら、辛い治療に耐えてきた。その強い思いはコースターに伝わっていた。
49日目の夜、コースターが止まると、空から流れ星が舞い降りた。
その星の欠片を胸に抱き、少女はゆっくりと天へ昇っていった。ジェットコースターの思い出と共に。
誰も乗っていないように見えたコースターから、少女がひとりで降りてきた。嬉しそうであり、でもどこか寂しげに見えた。
遊園地は再び静まった。
翌朝、遊園地から見える丘の上の病院で、ひとりの少女が亡くなった。
母親は、まだ温もりが残るその子にお気に入りの白いワンピースを着せてあげた。
それから毎晩、真夜中の12時になるとジェットコースターは白いワンピースの少女を乗せて1周した。
少女は、いつか窓から見える遊園地に行きたいと願いながら、辛い治療に耐えてきた。その強い思いはコースターに伝わっていた。
49日目の夜、コースターが止まると、空から流れ星が舞い降りた。
その星の欠片を胸に抱き、少女はゆっくりと天へ昇っていった。ジェットコースターの思い出と共に。
ファンタジー
公開:24/03/18 20:30
2023年10月から参加しています。作品を読んでいただき、ありがとうございます。
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