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不安気に揺れる小さな光と、カラフルな煌めきで溢れる夜の遊園地を並んで歩く。
「大丈夫、パパとママは絶対に見つかるよ。」
ここで働くようになってから5年。沢山の迷子に出会ってきたが、この子のような迷子は初めてだ。一旦ベンチに座り、フードコートで紙コップに入れてきた水を小さな光に飲ませる。
「このお水、甘くない…」
俯く光を指先で撫でて、私は励ます。
「私とここで、もう少し待ってみよう?」
閉園後。
遊園地に静かな暗闇が広がっていく中、大切なものを探すように彷徨う温かな光が二つ現れた。
「パパ!ママ!」
二つの光へまっすぐに飛んでいく小さな光。三つの光は抱きしめあうように合流すると、「ありがとう」とこちらへお辞儀するみたいに揺れて夜空へ飛んで行った。
今夜は星が綺麗だ。瞬く星に紛れて、もうどの光があの親子なのかわからないが、私は手を振り見送り続けた。鼻歌の「蛍の光」とともに。
「大丈夫、パパとママは絶対に見つかるよ。」
ここで働くようになってから5年。沢山の迷子に出会ってきたが、この子のような迷子は初めてだ。一旦ベンチに座り、フードコートで紙コップに入れてきた水を小さな光に飲ませる。
「このお水、甘くない…」
俯く光を指先で撫でて、私は励ます。
「私とここで、もう少し待ってみよう?」
閉園後。
遊園地に静かな暗闇が広がっていく中、大切なものを探すように彷徨う温かな光が二つ現れた。
「パパ!ママ!」
二つの光へまっすぐに飛んでいく小さな光。三つの光は抱きしめあうように合流すると、「ありがとう」とこちらへお辞儀するみたいに揺れて夜空へ飛んで行った。
今夜は星が綺麗だ。瞬く星に紛れて、もうどの光があの親子なのかわからないが、私は手を振り見送り続けた。鼻歌の「蛍の光」とともに。
ファンタジー
公開:24/03/18 12:00
更新:24/06/23 17:10
更新:24/06/23 17:10
遊園地
迷子
遊園地の夜は光でいっぱい!
ページを開いてくださったあなたに感謝です(◍•ᴗ•◍)/
7月は時々投稿するかもですが夏休み継続中。お酒、温泉たまご、冷奴、枝豆、アイスあたりが最近の生きる希望ですねぇ
※更新されると消えてしまう感じを私は好んでいたのかもしれないと気づいたので、基本的にラジオ関連の作品は今後公開しないと思います〜
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