死ぬ1時間前に鳴って教えてくれる腕時計

街の片隅に佇む小さな店。
そこは不思議な品々が売られていると言う噂があった。
その中でも特に注目を集めていたのが、『死ぬ1時間前に鳴って教えてくれる腕時計』だった。

ある日、とても疑り深い男がその店を訪れた。
彼は噂を耳にし、興味を抱きつつも、その効果に疑念を抱いていた。

男は店主を詐欺師だと罵り、嘘を暴いてやろうと思い切って時計を購入することにした。

店を出た男は、時計を腕に巻きつけると、不思議な静寂が包み込んだ。
束の間、時計が鳴り始めた。
ピピピという音が、男の心臓を騒めかせる。

慌てて周囲を見回す男。
あと1時間ある。逃げな。。。け。。。ぐふ。。。

背後から迫る影があることを彼は知らなかった。
ナイフの刃が男の背中を突き刺し、間もなく彼は息絶えた。

絶命する直前、彼は後悔の念を覚えた。

ああ、さっさと買ってれば。