吸イーツ

吸血鬼の技術を応用し、血を吸い上げるように食べ物から栄養を摂取する方法。それが吸イーツ。
専用の牙型ストローを装着し、齧り付くだけでいい。それだけで血を吸い上げるが如く、食べ物から栄養を摂取できる。
この技術は今、高齢者に好評である。
入れ歯の代わりに牙型ストローを口にはめ、１キロのステーキ肉に齧り付く。
嚙む力が弱くなり、ステーキなんてもう食べられないと思っていたが、吸イーツのおかげで肉に齧り付くだけで食事ができる。
栄養素がなくなり、柔らかくなった肉なら嚙む力の弱い高齢者でも嚙みちぎれる。
まるで若い時分を取り戻したかのようだと皆喜ぶ。食事の喜びを取り戻した高齢者。心なしか、若返ったようにも見える。
吸う＆eat（食べる）で吸イーツ 。
この技術を提供してくれた吸血鬼に感謝している高齢者は多い。
昔は「吸血鬼の技術なんぞ！」と噛みついていたのに、今ではすっかり牙を抜かれ、甘くなった。