カラスのリラックス

すべての人をリラックスさせたい。そんな仕組みを作ることが、押上博士の今の目標だ。
そして博士は、駅の発車の時の音楽をヒントに、シンプルな音とメロディーの「曲」を作り上げた。

さて、そのリラックス効果の実験のために、自動車の渋滞が起きやすい場所で、市町村と協力し、スピーカーからその曲を流してみた。
すると、効果があったのだ！ と言っても、人にではなく「カラス」に。

車が渋滞した時にその曲を流すと、どこからともなくカラスの群れが現れる。そして、リラックスした様子で、道路のすき間に舞い降りて歩いたり、道の上空で踊るように舞ったり。喜んでいるようにみえた。

これじゃ渋滞解消どころか、ますます被害が出てしまう・・・
ということで、この試みはオジャンになった。

しかししばらくは、車の渋滞時にカラスたちは、その曲をリクエストをするように、「あほー、あほ―」と鳴きかわすようになってしまったそうだ。