おくすり のんだの

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お薬合わない。ぶくくく。体の相性合わない。ぶくくくく。薬の相性も合わなくて、私の意識はぷらんぷらん。起きようとしても起きられない。油断をしたら瞼が下瞼とこんにちわ。目を閉じたら頭がかくん、意識はまるで水の中。ぶくく。白い白いいわし雲、空にいっぱいのいわし雲。そこから覗く青色の、小さな面積。まるで私の体に残る酸素みたい。ぶくく。ぶくくく。口の端から残る気体も漏れちゃって、宇宙の空気とこんにちわ。「気持ち悪い」って言葉は、酸のように心の大事な柱を溶かしてしまうの。そうしたら、空一面に真っ赤なてるてる坊主、ぷらんぷらん。悲しいね、悲しいね。どろどろ黒くて赤い雨がぽたぽた、ぽたぽた、小雨で降るの。ぷらんぷらん、ぽたぽた。誰も傘を貸してくれない、無人の赤い世界。寂しいね。帰り道、なくなっちゃった。ぶくく、ぶくく。どこにも逃げられないの。苦しいね。ぶくく、ぶちんっ! あーあ、最後の一本が切れちゃった。
ホラー
公開:24/07/24 21:15

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