霊活

「今なら上司の所に毎晩出て、じっと見下ろしてやりたいですね……。」

テーブルを囲む人々の手には一冊の「霊活ノート」。
今や終活すらすっ飛ばし「四十九日間、幽霊としてどう過ごすか」を考える「霊活」が人気だ。

「個人の意思を尊重いたしますが……。四十九日間はこの世の最後の時間です。嫌な事は全て忘れて楽しまれては如何でしょう？」

インストラクターが軽やかに方向性を変える。

「そうね……なら私はミーミーランドで四十九日が終わるまで毎日楽しみます。」
「私は推しの追っかけをするわ！遠征はなかなかできなかったけど、幽霊なら海外だっていける！」
「ただ四十九日は霊魂研修期間ですので、モラルに反する事はお勧めしませんよ？」
「はい！勿論生きてるファンと同じ様に追っかけます！」
「なら私は映画館巡りをしようかな？」

中々の盛り上がり。皆様も霊活をされる際は、ぜひ当社の「霊活プラン」をご利用下さい。